埼玉トヨタ
2019 TOYOTA Gazoo Racing 86/BRZ RACE PROJECT REPORT VOL.8
第8戦 岡山国際サーキット
第8戦 岡山国際サーキット
クラブマンエキスパートクラスにエントリーする埼玉トヨタチームは現在ランキング9位。 チャンピオン争いは、#84橋本選手と#305水野選手が1.5ポイント差の僅差。最終戦でどちらが勝っても初のシリーズチャンピオンとなります。#703花里選手はポイント獲得に向けて、あまり走り込めていないサーキットではありますが、粘り強く限られた走行時間の中、ベストセットを模索していきました。
-公式予選-
レースWEEKは、天候に翻弄されたとても難しい状況でした。公式予選が行われた土曜日は、前日から降り続いた雨でコースはウエットコンディション。天候は回復方向ではありましたが予選が行われる時間帯は、完全なウエット状態で15分間の予選が始まりました。
タイヤのグリップ力を最大限に活かすためには、タイヤを発熱させなければならない為、ドライバーはタイヤに熱を入れる事に集中します。そこで重要なのはスタート時のタイヤの内圧の数値です。高すぎても低すぎてもベストな圧力に達しない為、どれだけ内圧データを持っているかが勝負の分かれ道となっていきます。
埼玉トヨタ#703花里選手は、ウエットコンディションが続くとチームは予想してスタートしましたが、徐々にコースコンディションは良くなる方向へ。ベストな状態を少し外してしまいましたが、2′00″807で11番手。十分上位を狙える位置からのグリッドを獲得しました。路面状況が刻々と変化する難しい予選となり、午後のRACE1へと向かいました。
-決勝レース1-
決勝レース1は、予選終了後から約4時間半のインターバルを経て午後3時スタートとなりました。午前中に降っていた雨はあがり、路面はウエットからドライ方向に変化していきます。シグナルがオールレッドからブラックアウト。全車一斉にスタート。序盤からレースをすすめていくのが、2番グリットから抜け出た#56鶴賀選手。続いて#610大島選手です。
#703花里選手も11番グリッドから9番手にポジションをアップ、周回を重ねていきます。
驚きの事態が起きたのは、レーススタート直後でした。チャンピオンを争う#305水野選手が、スタート後の1コーナー付近でミッショントラブルが発生。
ピットへ戻りそのままリタイアとなってしまいました。この時点で#84橋本選手のシリーズチャンピオンが確定。#84橋本選手は、勢いにのって21番から驚異の追い上げで7位にてチェッカー。トップチェッカーは、#56鶴賀選手、2番手に#310大島選手、3番手に♯20石塚選手が入りました。#703花里選手も積極的に攻めて11番グリッドから8位にてチェッカーとなり、翌日のRACE2へ期待が高まりました。RACE2のスターティンググリッドは、RACE1の結果順に並んでいき、完走することが条件でポイントが付くので、RACE1は慎重かつ少しでも前に行きたい所が2ヒート制の見どころでもあります。
-決勝レース2-
決勝レース2のスタートは、午前中の時間帯。天候は昨日とは変わり晴れでコースもドライのレースとなりました。全車一斉にクリーンスタート。1コーナーに飛び込んで行くのはポールポジションからスタートした、#56鶴賀選手がレースをコントロールしていきます。
#703花里選手もオープニングラップで、2台をパスして6番手に浮上して中盤戦に入っていきます。3周目に大きなクラッシュが起こり、セーフティーカーが入り6周目までSCランが続きレース再開。ピットはレースを見守ります。しかし戻ってくるはずの703号車は、コースではなくピットレーンからチームの元へ。車両トラブルによりそのままリタイアとなってしまいました。車両のバランスも良く前をプッシュしていただけに、チームは落胆をしました。
優勝は、ポールスタートの#56鶴賀選手。2番手は#610大島選手、3番手は550宗藤選手が表彰台。シリーズチャンピオンは、#84は橋本選手が初のタイトル獲得となりました。 埼玉トヨタチームは、シリーズランキング9位となり2019年の公式戦の全日程を終えました。2019年は、とても苦しい闘いが続き色々な経験をしてきました。新しい発見や改善部分も同時に見つける事も出来ました。まだまだ、チームは進化途中と言えます。
大会開催にあたりにお越しいただきました、沢山のお客様やサプライヤーの皆様ありがとうございました。そして多くの埼玉トヨタの社員の温かいサポートに支えられた1年となりました。
レース活動を通じてクルマファンの拡大やクルマの楽しみ方をお伝えする一躍を担ってきたと思います。レース活動で経験した、数多くのエンジニア達が「見て感じたこと」は、必ずお客様へフィードバックしてくれることを、信じています。「継続は力なり」を信じて、またお会い出来ることを願っています。1年間本当にありがとうございました。
RACE RESULT-Rd.8



2019 SERIES POINT RANKING


